Project Story #1 新人成約事例プロジェクト チーム力で初成約、新人賞獲得へ

プロジェクトの概要

新卒入社の小林は、地域ナンバーワン調剤薬局に提案に通い、約1年かけて受託。上司や社内の公認会計士・弁護士・司法書士の協力を得て問題を解決し、オーナーの気持ちに寄り添い信頼関係を構築することで成約につながった。小林は本件が初の主担当案件で、その後数件成約し、2016年度新人賞を獲得。

※各個人の役職は2017年当時になります

プロジェクトの成果

  • 約1年におよぶ地道な営業活動から案件を受注。
  • 税務・法務の問題を社内の専門家の協力を得て解決
  • 地域を支える調剤薬局の存続と発展に貢献。
  • チームの力、組織の力で経験の浅い新人をサポート、初成約を達成。
  • その後も実績を積み重ね、2016年度新人賞を受賞

まずは人より多く行動し、結果を出す

小林大河(業界再編部 M&Aアドバイザー) :新卒で入社後、発足初年度の業界再編部に配属されました。はじめは電話で「M&Aのニーズはありませんか?」と新規開拓営業。断られることが多かったのですが、まずは行動を起こさないと何も始まらないと思い、絶対に人より多く電話を掛けようと意識して取り組みました。同期と一緒に切磋琢磨しながらやっていたからかもしれませんが、特に辛いと思ったことはありません。僕自身の力というよりは会社の信用力によるものですが、上場企業の社長とのアポがとれて遠くから来ていただいたこともあります。またIT系の企業2社とは提携仲介契約を締結することもできました。

瀬谷祐介(業界再編部 上席課長) :小林さんは入社当初から、とても素直で実直だという印象を持っていました。入社当初の電話営業では、3か月で1,900件の電話をかけて同期の中でトップの成績。これは並大抵のことではありません。社会経験もなく営業経験もない中で、テクニックやコツを知っているというよりは、彼の“やると決めたらやり抜く姿勢”が生んだ成果だと思います。

約1年かけ東北で有数の調剤薬局を受託

小林 :はじめて自分で受託から成約まで担当した譲渡案件は、東北の地域ナンバーワンの調剤薬局。オーナーに電話をかけ、他地域への進出を検討されているとのことで、買収提案をしにいきました。1人で訪問したのですが、オーナーは50代と若くとても人の良い方でいろいろと話をしてくださり、その後も数回訪問しました。その時はすぐに買収ということにはなりませんでしたが、半年ほど経って葉書をお送りしたのをきっかけに再度提案の機会をいただきました。ところがそのとき、以前に比べてあまり買収に前向きではないような印象を受けたのです。
そこで、熊本の高階誠心堂という、過去にM&Aで大手調剤薬局に譲渡し成功されている調剤薬局のお話をしてみました。高階氏も50代で3代目、そのご子息も薬剤師、など共通点が多かったのです。その高階氏が今も社長を続け、大手の傘下で新規出店を続けていることを知って譲渡に興味を持たれたのか、報酬改定の影響や薬剤師確保の問題などの悩みを徐々に打ち明けてくださいました。その場ですぐに結論を出せることでもないと判断し、時間をかけて考えていただくことにして、その間に数社の大手調剤薬局を訪問して回り、買収ニーズを取得。1社、東北に店舗を増やしたいというニーズがあることがわかりました。
1か月後上司とともに再訪問しそのニーズの話をすると、オーナーは「業界再編も進んでいるし、これが最後のチャンスかもしれない」とおっしゃって、譲渡の提携仲介契約を締結していただきました。初めてお会いしてから約1年経ったころのことです。

岩木保樹(コーポレートアドバイザー室) :提携仲介契約締結の前後から、コーポレートアドバイザー室(CA)の公認会計士・税理士が担当につきます。CAの各案件へのかかわり方は様々ですが、今回の案件ではまず株式価値の算定、M&Aスキームの検討を実施しました。調剤薬局業界特有の評価手法を用いたり、譲渡企業が買収したばかりの新規店舗についてどのように評価へ織り込むかなど、小林さんと意見交換しながら最終的な企業評価を行いました。

社内の弁護士・司法書士の協力を得て論点を把握

小林 :本件をすすめていく上で当社の法務室の辛嶋さん、下宮さんのおふたりから指摘を受け、いくつか解決すべき法的論点があることが判明しました。

辛嶋如子(法務室 課長) :法務室は、弁護士・司法書士で構成され、メンバーが当社で仲介するすべての案件について担当が2名付き、コンサルタントの法務にかかわる論点の把握をサポートしています。小林さんから相談いただくうちに、株式で確認してもらう点があるとわかりました。オーナーは3代目なのですが、親族の中で何度も相続を繰り返していて、株式の変遷で、エビデンスがなかなかでてこないことがありました。

下宮麻子(法務室 係長) :創業から何十年も経っていて、何代も続いている会社では珍しいことではないのですが、会計事務所が変わっていることや、祖父から社長への二回にわたる相続によって、書類がまとまっていないという難易度の高い状況でした。小林さんに、オーナーに親族関係をヒアリングするように伝えたところ、株式を取得している(又はしていた)可能性のある親族は少なくとも十数名はいるとのことでした。後に株式の帰属を巡る問題が起きないように、譲渡する前に再度、過去の書類を探してもらって、株式所有の変遷を把握してもらうようにと小林さんにアドバイスしました。すると小林さんは、すぐにオーナーの元へ飛んでいき、ご自宅にまで伺って一緒に長時間にわたって書類探しをしたそうです。買い手から求められた書類についても、オーナーに必要性を細かく説明して、取得に努めていましたね。

小林 :経験の浅い私ひとりでは問題を解決できなかったので、ナレッジ豊富なCAと法務室の専門家が社内にいることで、いつも非常に助けられています。そして社内にいるという安心感があるので、全力でお客様と向き合うことに集中できるのだと思います。

下宮 :今回不動産関連と株式関連で複雑になっている点がいくつかありましたが、コンサルタントとCA、法務が連携し、それぞれの役割を果たしたことも成約につながったと思います。

辛嶋 :少しでも疑問点があると何度も聞きにくる小林さんの姿勢は素晴らしいと思います。論点も早くわかれば解決できる可能性も高まります。いくら社内に専門家がいても、やはりお客様のことを一番理解しているのはコンサルタントです。

岩木 :それは私も感じます。小林さんは専門的な分野に関しても自分が理解するまでしっかり質問し、一つ一つきちんと吸収していく努力家です。また今回デューデリジェンスに同行したのですが、お客様に対して極めて誠実に対応し、かつ熱意を持って取り組んでいました。将来、より素晴らしいコンサルタントになってくれると思います。

オーナーの気持ちに寄り添い 何度も足を運んで信頼関係を構築

小林 :岩木さん、辛嶋さん、下宮さんにご協力いただいたことで順調に進んでいき、前述の東北進出を検討している大手調剤薬局と正式に交渉を進めることとなりました。トップ面談前には、お互いの情報を事前にしっかり伝えイメージを深めてもらっていたためか、スムーズに進行し、両社とも「この相手とならうまくやっていける」と感じたようです。2社の相性は問題なさそうでした。

瀬谷 :実は、オーナーと奥様の心理的な面でも成約が危ぶまれる事態が発生していました。オーナーご夫妻にM&Aについて迷いが生まれた、ということで、私も同行しお話を伺いました。1回お会いしただけでどうにかなるようなことではないのですが、その後も小林さんは、前述のM&A経験者である高階氏とオーナーの面談をセッティングしてM&A後についての不安を解消できるよう配慮したり、ご自宅に訪問したりしながら信頼関係を築けるよう努力していました。
小林さんはオーナーご夫妻のご子息と同じ年齢で、ご夫妻から見ると最初は頼りなかったかもしれません。しかし最終的にご決断いただけたのは、彼の熱心で誠実な姿勢によるものだったと思います。

小林 :日頃は電話やメールのやりとりもしていたのですが、このときは「電話やメールで解決できるようなことではない」と感じました。オーナーにとって長年経営してきた会社を譲渡するということは容易なことではなく、オーナーのような成功者ですら人生に一度しかない非常に重いものです。東京から気軽に行ける距離ではなかったものの、少しでも何か力になりたいと考え直接訪問し、不安を解消できるよう努めました。

成約式はオーナーの誕生日 「これがベストな選択」と言っていただけた

小林 :成約式は当社の東京本社で開催しました。その日はオーナーの誕生日。買い手企業の役員からお祝いの言葉がありました。私も自分で主担当として尽力した案件でしたので、「これがベストな選択だった」というオーナーの言葉を聞けたときは、涙が出そうになりました。実は、譲渡企業がM&A後しばらくして豪雨の被害を受けたそうですが、その時も親会社からすぐにサポートがあり安心することができたと聞きました。
私自身、この案件を通じて信頼関係の大切さを学びました。M&Aは関係者が多く手続きも複雑で、スムーズに成約するものばかりではありません。オーナーと信頼関係ができていなければ絶対にうまくいかないと思います。経営者の方から見ると、会社の将来を相談するには私はまだ若すぎるかもしれませんが、熱意だけは誰にも負けません!信頼し、任せてもらえるコンサルタントになれるよう、これからも努力していきたいと思います。

瀬谷 :小林さんが元来持つひたむきさ、前向きさに加えて、最近ではチームのサブリーダーとしての自覚が芽生えてきているようで、頼もしく思っています。2016年度の新人賞を受賞し、ますます自信がついてきたように見えます。まだまだ粗削りのコンサルタントですが、今後も結果を出し続け、部署、ゆくゆくは会社全体を牽引する存在になってもらいたいです。

小林 :M&Aはダイナミックでありながら、人のため、社会のためになる仕事だと、成約を経験した今、感じます。経営者の花道を飾るため、自分なりに考え提案をして、自分にしかできない仕事をしようと思い入社しました。この考えは今も変わっていません。ビジネスマンとして、突然“飛躍する”ということはないと思っていますので、これからも勉強を怠らずコツコツと日々の努力を積み重ねていきたいです。

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プロジェクトストーリー 一覧

2016年度新人賞 表彰式にて