マッチングを左右するのは企業概要書の品質

徳永 義幸
株式会社企業評価総合研究所
執行役員
入社年:2012年

持ち前の緻密さを武器に初の企業概要分析担当に抜擢

日本M&Aセンター初のミドルオフィス立ち上げで専門職に

もともとは日本M&Aセンターで営業コンサルタントをしていました。入社したのは27歳の時です。何年か営業職での経験を積んだころ、「企業評価」と「企業概要分析」の専門性の強化を目的に社内で専門部署が立ち上がりました。それと同時に異動して企業概要分析の専属になりました。
その後、この部署がスピンアウトした株式会社企業評価総合研究所(https://www.value-lab.co.jp/)が2016年4月にM&Aに関する企業評価・概要書専門会社として営業開始し、リサーチ&コンサルティング部のマネージャーとなりました。

譲渡企業のポテンシャルを導き出す企業概要分析の仕事

主な仕事内容は、「品質向上と教育」と「大型案件サポート」の大きく二つに分かれます。
1.企業概要書の品質管理向上と新人コンサルタントへの教育研修
2.大型案件における企業概要書の作成とエグゼキューションサポート
 
企業概要書は、専門的には「インフォメーションメモランダム」と呼びます。これは、「M&Aで譲渡したい」と日本M&Aセンターにご依頼いただいた譲渡企業の実態をまとめ、買い手候補となる企業に提案するための資料のことです。具体的には、事業内容・セグメント情報・SWOT・財務内容・組織体制・業界動向等に関する正確な事実の把握と、そこから導き出せる譲渡企業のポテンシャル(成長可能性)を示すためのものです。このポテンシャルを見出せるかがM&Aコンサルタントの腕の見せ所です。

オーナーの頭の中の企業情報を引き出し、ドキュメント化する

なぜ専門会社ができるほどM&Aプロセスの中で「企業概要書」が大事なのかというと、前述のような中小企業の内容を客観的に示せる十分な資料がないのが普通だからです。特に重要な企業情報の多くは、オーナー経営者の頭の中だけにあります。それを買い手候補企業に示すためには、インタビューや関連資料の収集を何度も行い、ドキュメントとして可視化することが必要になってきます。 つまり、M&Aでお相手を見つけるための一番重要な準備がこの企業概要分析になるのです。ここでしっかりした実態の把握と分析ができていないと、いくらマッチングしても、適切な相手には出会えません。コンサルタントが何百人いようと、まったく見当違いのマッチングになってしまうのです。

営業コンサルタントと協力しつつ、直接お客様にも提案できる。これがミドルオフィスの醍醐味

企業概要書の標準化によるプラットフォーム化と品質向上

このように企業概要書は、M&Aにおいて企業情報を一目でわかるようにしたものであり、日本M&Aセンターの中だけでなく、提携先も含めて共通の視点でスピーディーに譲渡企業の案件情報を把握しマッチングできるよう、フォーマットが共通化されています。当社の企業概要書のフォーマットは20年以上にわたり、提携先である全国の地方銀行や会計事務所の方々に使用されており、そのプラットフォームとしての役割が当社にはあります。日本M&Aセンターでは多くの成約実績があるので、営業現場から日々寄せられるノウハウを反映して概要書フォーマットを常にブラッシュアップしていくことも重要な仕事の一つとなっています。
さらに当社では、買い手候補企業への企業概要書による提案活動が開始される前に、公認会計士などの専門家を含めたプロジェクトチームにより1件ずつすべてチェックされます。「レビュー会」と呼ばれるこの会議で営業コンサルタントと議論を交わし、よりよい企業概要書になるように個別アドバイスを行っています。M&Aコンサルタントとしての経験が浅い新人もいますから、このレビュー会は会社としての品質を保つために非常に重要な位置づけとなっています。

新人コンサルタントが自分の研修を受けてスキルアップしていくのが嬉しい

一人前のM&Aコンサルタントを育てるための概要書研修

様々なバックグランウドを持った個性豊かな新人コンサルタントが毎月中途入社しており、入社後1カ月の間に1週間かけて全員に個別研修を行っています。この毎月の研修では、企業概要書の重要性を説明したところで、いきなり実際に作成してもらいます(笑)。概要書フォーマットの活用の仕方から教えていきますが、譲渡企業の業種、業界環境などを踏まえて、決算書や会社案内、製品カタログから特徴が何かを読み解いて、どこに重点ポイントを置いて企業概要書として仕上げるか。このポイントをつかむ企業概要分析力を教えます。また、その企業の魅力をよりよく伝えるためには、必要に応じ追加で情報を入手しなければなりません。その資料をどのように集めたり、どうインタビューで聞き出したりするか、営業コンサルタント時代に学んだ現場経験を活かして研修しています。

全く財務知識がない人もいるので、一から研修することで、理解しスキルアップして成長していく過程を見るのが楽しいです。また、研修を終えて現場に出た後も、私たちの研修で学んだことを活かして現場で高いパフォーマンスをあげて活躍している姿を見ると、非常にやりがいを感じます。

M&Aの現場に積極的に携わることも

大型のM&A案件の場合は、直接案件に携わります。企業情報が膨大になり、実態の分析により多くの時間を要することから、スケジュール管理を行い、営業コンサルタントの代わりに現場に行って、資料を収集し、マネージメントインタビューを行い、より詳細な企業概要書を自ら作成します。作成にあたっては、営業コンサルタントと買い手候補企業のすり合わせを行い、想定シナジーを実現するためにどの部分を深く分析し魅力を伝えていくかを心がけます。一つ一つがオーダーメイドのため、やはり現場に直接携わるときはワクワクします。ほぼ最終段階である買収監査のときも、営業コンサルタントから要請を受けて立ち会うこともしばしば。企業概要書の作成を通じて対象会社に一番詳しくなっていますからね(笑)。こうして直接現場に出る中で得られる最新のノウハウを概要書フォーマットのブラッシュアップなどに活かしています。

求められるのは自分なりの真摯な分析とスピーディーなアウトプット

メッセージ

特に必要な資格はありません。コンサル経験などがあれば活かせますが、基本的には自分の頭で考えて、リサーチし、それを自分なりに分析した結果をスピーディーにアウトプットできる人が向いていると思います。職種的には営業とバックオフィスの中間、ミドルオフィスに位置します。直接お客さまを訪問することもあります。

日本M&AセンターのM&Aはどんどん増加しています。あらゆる業種、業界に対応しなければならないのでかなり見識が広がります。また業務の増加に伴いすぐに現場に携わることができます。我こそはという方はぜひ一緒に働きましょう!

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